<これまで紹介したネトウヨ式トンデモ陰謀論>
・安倍首相、「人権」あるから質問はぐらかしてOK!?
・森友学園問題は「朝日新聞のねつ造、仕掛け」!?
・森友に関係していたら「国会議員やめる」は安倍首相の美学!?
◆総理大臣夫人は「私人」?
「総理大臣夫人は、私人」という意味不明な理屈を閣議決定した。
このトンチンカンな閣議決定に、小川氏は優しく寄り添う。
総理大臣夫人は、公的な地位も職務権限もないのだから、公人ではない。しかし、純然たる私人でもない。国内での賓客をもてなしでも、首相の海外訪問への同行でも、公的な立場で行う。来賓で招かれれば、総理大臣夫人として紹介される。総理の代理のニュアンスを帯びるが、大概の場合、ファジーな存在であって、公人性を帯びた私人というのが穏当な位置づけであろう。
昭恵夫人は、「完全なる公人」である。
されており、各地での遊説に随行している。辞令が出て就任しているわ
けではないが、「安倍内閣総理大臣夫人」という、夫人のなかでも最強
に近い公的肩書きを掲げ、各地に税金から給料を支払われている人間を
連れ歩いておいて、「私人」というのは通用しない。
給料を支払わなければならない。
閣議決定は、あまりにも幼稚な屁理屈でしかない。
その名前や姿を多数の人に認識されていれば、その人は「公人」である。
先に述べた(1)の意味合いでの「公人」は対義語が「私人」になるが、
この意味合いでは、対義語は「一般人」だろう。
芸能人が結婚発表して、「お相手は一般人のため非公表」ということが
よくある。公開される人と伏せられる人、その差を、誰しも自然と理解
しているはずだ。
講演したり、対談したり、出版したり、海外の政府要職らとの食事会に
招かれたりしていたら、「世界的な公人」である。
「安倍首相のお相手は、一般人のため非公表」
など言われて、誰が納得するのか?
首相夫人の肩書が付けば、普通なら巨大な防護壁の中に隔離され、権力と権威によって雲上人となる。名刺を通じることさえ難しく、面会に至っては極度に吟味される。…(中略)…天真爛漫な笑顔や誰にも垣根を設けない対人態度から、昭恵は天衣無縫で、あまり物を深く考えない人という印象でみられている。
小川氏みずから渾身の文言で説明してしまってるのである。
そして陰謀論にはまると、人の脳内はこんな風に分裂するのかもしれない。
(つづく)